【ライヴレポート】HYDE、大阪・関西万博を制圧「モッシュピットができる万博ライヴは後にも先にもない」

2025年10月3日、大阪・関西万博で行われた<和歌山DAY>にて、和歌山県出身のアーティストHYDEが、万博会場内の屋外イベント広場EXPOアリーナ“Matsuri”を舞台として、<HYDE [INSIDE] LIVE EXPO 2025 OSAKA,KANSAI,JAPAN -WAKAYAMA DAY->を開催した。

このステージには、同じく和歌山県出身のシンガー玉置成実がサプライズゲストで出演するなど、“万博”ならではのスペシャルなステージを披露し、約1万5千人を熱狂させた。同公演のオフィシャルレポートをお届けしたい。

和歌山市出身のHYDEは、『和歌山市ふるさと観光大使』を2年間(2019年1月30日~2021年1月29日)にわたり務めた。この日はライヴ前に和歌山県知事の宮崎泉知事と対面し、宮崎知事は「本日は<和歌山DAY>に出演していただけて光栄です」と挨拶。「頑張らせていただきます」とHYDEも笑顔で答えた。

◼︎夢洲の夜空に響いたワールドツアーの熱量

そして、午後6時過ぎ。夜空の下、先ほどまで降っていた小雨が止み、ハーフマスク姿のHYDEとバンドメンバーが登場した。大阪湾からの風が吹き抜ける広大な屋外会場に、HYDEのしなやかな歌声とヘヴィなバンドサウンドが鳴り響く。宴の始まりを告げたのは、「TAKING THEM DOWN」だ。

現在、HYDEは<HYDE [INSIDE] LIVE 2025 WORLD TOUR>の真っ只中。初見の人も多いであろう“万博”の観客のために手加減を……なんてことはもちろんなく、拡声器片手に歌い叫ぶHYDEの歌声も煽りもバンドの演奏も、ツアー中の熱量と切れ味がそのまま展開されていく。

「MAD QUALIA」の途中、ハーフマスクを取り、カメラを見つめるHYDEの美しい瞳がステージ上のスクリーンに映し出されると、悲鳴にも似た大歓声が場内から湧き起こった。

「大阪! 万博、和歌山DAY! お招きいただきありがとうございます。今日は(HYDEのライヴを)初めて見る方もいらっしゃると思います。今日は“激しいHYDEさん”の日なので、ラルクっぽい感じとは違うけど、こういうカルチャーもあるってことで楽しんでください」──HYDE

そして、HYDEのデスボイスやヘヴィなロックサウンドに圧倒されているかもしれない観客に、「(ノリ方に戸惑っても)うちのファンは優しいので! 万博のイベントの中で一番盛り上がりたいと思います」と宣言。

「6or9」では、観客全員でその場に座り、Bメロ前の“Inside out!”を合図に、“3、2、1”でジャンプをレクチャー。ジャンプやヘドバンを繰り出すファンに煽られ、楽しそうにジャンプで応える人たちの笑顔が見える。

思い返せば、HYDEはずっとこうだった。初見の観客が大半を占める国内外のフェスにも果敢に挑み、次々と新たな観客を虜にし、ファンはそんな彼の新境地や挑戦を共に喜び、楽しんできた。「うちのファンは優しいので」という、さり気ない一言には、互いの強い絆と信頼がたっぷりと詰まっている。

◼︎記憶に残るスペシャルな「花火」

この夜、凄まじい迫力とデスボイスで観客を釘付けにしたリンキンパークのカバー曲「GIVEN UP」の後、思いがけない特別な瞬間が訪れた。「DEFEAT」の演奏が始まった途端、大屋根リングの向こうで、万博閉幕日まで毎日開催されている花火が打ち上がったのだ。

次々と打ち上がる花火を前に、HYDEもバンドメンバーも演奏を止め、しばし見物。奇しくも観客たちは、ステージから客席エリアへ降りてきたHYDEと一緒に万博の花火を見る、というスペシャルな時間を過ごすことに。

再び客席エリアがヘドバン&モッシュの坩堝と化した後は、「永久 -トコシエ-」(『テレビアニメ「鬼滅の刃」柱稽古編』エンディング主題歌)から「THE ABYSS」と続け、観客を深い音の海の底へと誘う。

実はこの時にHYDEが身につけていたスワロフスキーの軍帽は、現在、オーストリア観光大使を務めるHYDEのために、オーストリアのスワロフスキー・クリスタルワールド社が特別に製作したもの。万博期間中はオーストリア館に展示されており、「夢幻」(『テレビアニメ「鬼滅の刃」柱稽古編』オープニング主題歌)を歌い終えた後、「(パビリオンから)借りてきました」と明かした。

さらに続けて、「以前もここ(夢洲)で、なんかやった気がするな」と、10年前に夢洲で開催された<L’Arc-en-Ciel LIVE 2015 L’ArCASINO>での思い出を語った。

10年前は更地状態で、「砂ぼこりがすごかった」とHYDE。そんな場所に再び降り立ったことに対して、「万博でモッシュピットができるライヴは後にも先にもないと思う」と、誇らし気に話した。

間違いなく彼の言葉通り、世界中の人々と歴史と文化が集う万博という舞台で、こんなにも自由で激しいパフォーマンスで大勢の観客を熱狂させられるのは、国民的認知度を誇るアーティストであり、世界を舞台に挑み続ける挑戦者、そして故郷である和歌山市の観光大使も務めたHYDEだからこそだろう。

◼︎サプライズゲスト・玉置成実と共に「GLAMOROUS SKY」を熱唱

「もう一人、和歌山のアーティストを呼んでいいですか?」というHYDEの呼び声で登場したのは、HYDEと同じく和歌山市出身のシンガー、玉置成実だ。

互いの実家が近いという二人は、和歌山のおすすめスポットやグルメ話を披露後、HYDEが中島美嘉に提供した「GLAMOROUS SKY」をデュエット。2021年に和歌山ビッグホエールで開催されたオーケストラコンサートツアー<20th Orchestra Concert HYDE 黑ミサ 2021 Wakayama>でも共演している二人だけに、歌い終わりに肩を組んでジャンプ!の息もぴったりだ。

「残り3曲、燃え尽きようぜ」という掛け声を合図に、「BELIEVING IN MYSELF」「SOCIAL VIRUS」と濃密なヘヴィチューンを続けた後、再び客席エリアに降臨したHYDEが叫んだ「HONEY!」の声に広大な場内に大歓声が轟く。

「みんな、来てくれてありがとう。おおきに」

ライヴ中、和歌山弁を交えながら、和歌山の街を久々に自転車で巡ったエピソードも話していたHYDEが、関西愛を込めた言葉と共にステージを後にした。

和歌山県知事との対面後、県内のメディアからの質問に、「来年はオーケストラコンサートを企画しているので、自分の原点に帰った、激しさとは対極のコンサートを和歌山でもやりたい」と語っていたHYDE。故郷への誇りを胸に、彼の挑戦はこれからも続く。

取材・文◎早川加奈子
撮影◎田中和子(TANAKA KAZUKO)/石川浩章(ISHIKAWA HIROAKI)

■<HYDE [INSIDE] LIVE EXPO 2025 OSAKA, KANSAI, JAPAN -WAKAYAMA DAY ->
日時:2025年10月3日(金) start18:00
会場:大阪・関西万博 EXPOアリーナ「Matsuri」

 

■<HYDE [INSIDE] LIVE 2025 WORLD TOUR -JAPAN FINAL->
10月25日(土) 千葉・幕張メッセ 国際展示場 9-11ホール
10月26日(日) 千葉・幕張メッセ 国際展示場 9-11ホール
open15:00 / start16:30
※開場 / 開演時間は予定です。変更となる場合があります。
▼ゲストアクト
BAND-MAID (両日)
https://bandmaid.tokyo/

▼券種 / チケット料金 (税込)
●スタンディングブロック指定
MOSH PIT AREA [BEAUTY] ¥12,000
MOSH PIT AREA [BEAST] ¥12,000
ISLAND CIRCLE AREA ¥10,000
FAMILY BENCH AREA ¥6,660
●指定席
LARGE SEAT ¥20,000
BASIC SEAT ¥12,000
HYDE CARD VIP SEAT ¥55,000
●車いすをご利用の方
WHEELCHAIR AREA ¥12,000

【MOSH PIT AREAについて】
・「BEAUTY (女性)」と「BEAST (男性)」のブロックを縦に分けるエリアです。
・「MOSH PIT AREA [BEAST]」のチケットは男性のお客様、「MOSH PIT AREA [BEAUTY]」のチケットは女性のお客様のみご利用いただけます。
・性別によりご利用いただけない席種のチケットを購入された場合は、公演にはご参加いただけず、チケット代金の払戻しもできません。お連れ様にも本ルールを適用いたしますので、来場される方の性別に適合するチケットをお買い求めください。
・なお、性別は、戸籍上の性別で判断させていただきます。
・性別を判断し難い場合は、任意の声掛けで「顔写真付き公的身分証」と「性別を確認できる公的身分証」の2点を確認させていただく場合がありますので、必ずお持ちください。指定の身分証をご提示いただけなかったり、ご提示いただいてもお客様の性別を確認できない場合にはご参加をお断りいたします。あらかじめご了承ください。
・小学生以下のお客様はご利用いただけません。

【ISLAND CIRCLE AREAについて】
・性別によるブロック分けのない、通常のスタンディングエリアです。
・男女が入り混じったグループで、同じスタンディングエリアでの参加をご希望の場合は、こちらのエリアがおすすめです。
・小学生以下のお客様はご利用いただけません。

【FAMILY BENCH AREAについて】
・エリア前方は通常のスタンディングエリアです。
・小学生以下のお子様をお連れでスタンディングエリアに参加されたい場合は、こちらをご利用ください。
・エリア後方にベンチをご用意いたしますので、ご自身やご家族の体調次第で休憩しながらご参加いただけます。
・3歳以上要チケット。未就学児のお子様1名につき、保護者1名の同伴が必要です。

【LARGE SEATについて】
・客席前方の指定席です。
・前後の間隔を広めにとり、通常の椅子よりも幅の広い椅子をご用意いたしますので、ややゆったりとご参加いただけます。ハロウィンの仮装をされる方にもおすすめです。
・3歳以上要チケット。2歳以下のお子様は保護者の膝上での観覧無料、座席が必要な場合は要チケット。未就学児のお子様1名につき、保護者1名の同伴が必要です。

【BASIC SEATについて】
・通常の指定席です。
・3歳以上要チケット。2歳以下のお子様は保護者の膝上での観覧無料、座席が必要な場合は要チケット。未就学児のお子様1名につき、保護者1名の同伴が必要です。

【HYDE CARD VIP SEATについて】
・有効なHYDE CARDをお持ちの会員様を対象としたVIP席です。
・座ってご覧いただけるよう床の高さを高くしており、一人掛けソファで、HYDE監修のウォッカや梅焼酎などをお席で楽しみながらライヴにご参加いただけます。
また、下記特典をご利用可能です。
・開演後、ご希望のスタンディングエリアにも入場可能
・専用エントランス
・VIPパス (公演チケット1枚につき1枚)
・クロークチケット (公演チケット1枚につき1枚)
・オフィシャルBAR フリードリンク
・VIPラウンジのご利用 (ホスピタリティエリア)
・VIP専用トイレ(ホスピタリティエリア)
※3歳以上要チケット。2歳以下のお子様は保護者の膝上での観覧無料、座席が必要な場合は要チケット。未就学児のお子様1名につき、保護者1名の同伴が必要です。リセール不可。

【WHEELCHAIR AREAについて】
・車いすをご利用の方に座ってご覧いただけるよう床の高さを高くしたエリアです。
・車いすをご利用のご本人様1名+付き添い1名の合計2名まで購入可能です。2枚購入された場合、1枚は付き添いの方のチケットとなりますので、車いすをご利用の方が2名以上いる場合は連番ではなく個別にご購入ください。
・当日、障がい者手帳または治療中を証明する書類の提示が必要です。
・ご参加いただくにあたり、体調管理についての同意書に署名のご協力をお願いいたします。

※席種ごとに年齢制限がありますのでご注意ください。
※再入場不可
※スタンディングブロック指定およびWHEELCHAIR AREAは整理番号順の入場です。
※公演の中止及び延期の場合以外は、チケットの交換・払い戻し等の対応はいたしかねます。あらかじめご了承のうえ、チケットをご購入ください。
その他、公演に関する諸注意とご案内
https://www.hyde.com/contents/13929

▼チケット
一般発売:2025年10月4日(土) 10:00〜
(問)ディスクガレージ https://info.diskgarage.com/

 

■<HYDE [INSIDE] LIVE 2025 WORLD TOUR>
【JAPAN】
▼東京
6月21日(土) Zepp Haneda(TOKYO)
6月22日(日) Zepp Haneda(TOKYO)
6月24日(火) Zepp Haneda(TOKYO)
6月25日(水) Zepp Haneda(TOKYO)
▼北海道
7月06日(日) Zepp Sapporo
▼福岡
7月12日(土) Zepp Fukuoka
7月13日(日) Zepp Fukuoka
▼大阪
7月16日(水) Zepp Osaka Bayside
7月17日(木) Zepp Osaka Bayside
▼愛知
7月23日(水) Zepp Nagoya
7月24日(木) Zepp Nagoya
▼神奈川
8月09日(土) KT Zepp Yokohama
8月10日(日) KT Zepp Yokohama
※両日ともBEAUTY & THE BEAST
▼宮城
8月23日(土) Sendai PIT
8月24日(日) Sendai PIT

【Latin America】
▼メキシコ
08月29日(金) Circo Volador / メキシコシティ
▼チリ
09月05日(金) Caupolican Theatre / サンティアゴ
▼アルゼンチン
09月07日(日) Palermo Groove / ブエノスアイレス
▼ブラジル
09月14日(日) Carioca Club / サンパウロ
【ASIA】
▼インドネシア
11月01日(土) Tennis Indoor / ジャカルタ
【EUROPE】
▼フランス
11月14日(金) Bataclan / パリ
▼ドイツ
11月18日(火) Essigfabrik / ケルン
▼オランダ
11月20日(木) TivoliVredenburg / ユトレヒト
▼スウェーデン
11月23日(日) Berns / ストックホルム
▶HYDE [INSIDE] LIVE 2025 WORLD TOUR 特設サイト
https://hydeinside2025.hyde.com/

■日本公演■
平日公演:open18:00 / start19:06
土日祝公演:open16:00 / start17:06
※開場 / 開演時間は予定です。変更となる場合があります。
▼チケット ※D代別
1Fスタンディング ¥6,660 (税込)
2F指定席(撮影可能) ¥13,000 (税込)
一般発売:5月31日(土) 10:00〜
※未就学児童入場不可
※再入場不可
※1Fスタンディングは整理番号順の入場
※本ツアーでは2F指定席のみスマートフォン/タブレットでの写真・動画撮影が可能です。撮影にあたり、「公演に関する諸注意とご案内」に記載の注意事項とご案内を必ずご確認ください。
※公演の中止及び延期の場合以外は、チケットの交換・払い戻しの対応はいたしかねます。あらかじめご了承の上、チケットをご購入ください。
▶その他、公演に関する諸注意とご案内:https://www.hyde.com/contents/13360

 

関連リンク
◆HYDE [INSIDE] LIVE 2025 WORLD TOUR -JAPAN FINAL- 特設ページ
◆HYDE オフィシャルサイト
◆HYDE オフィシャルTwitter
◆HYDE オフィシャルInstagram
◆HYDE オフィシャルFacebook
◆HYDE オフィシャルYouTubeチャンネル
◆『HYDE CHANNEL』特設ページ

The post 【ライヴレポート】HYDE、大阪・関西万博を制圧「モッシュピットができる万博ライヴは後にも先にもない」 first appeared on BARKS.



Read the full story: here

Comments

Popular posts from this blog

La’cryma Christi Announce First Tour in 12 Years: Night Flight final call

ACIDMAN、10月29日発売の初トリビュート・アルバム『ACIDMAN Tribute Works』手塚治虫公式コラボ・ジャケ写&曲順発表。メンバー初視聴映像、豪華参加アーティスト・コメント随時公開

Top 10 Visual Kei Songs for Beginners